Algoage Tech Blog

Algoageの開発チームによる Tech Blog です

生成AIやLLMで切り拓く、次の時代の「当たり前」となるプロダクト。Algoage経営陣が見据える事業の山嶺

株式会社Algoageは2018年に、東京大学機械学習の研究をしていたメンバーが創業しました。創業当初はAIの受託開発から事業を開始。その後、2021年にSaaSプロダクトの自社開発へと大きく舵を切り、現在は新規顧客をコンバージョン(CV)へと導くことに特化したチャットボット型広告サービス「DMMチャットブーストCV」に注力しています。

Algoageの経営の根幹を支えるのが、CEOの横山勇輝とCo-founder & CTOの安田洋介です。Algoageが何を目指しているのか、そしてこの環境で働く意義は何かなどを、横山と安田に聞きました。

お互いに背中を預けられる心強いパートナー

――横山さんと安田さんがそれぞれCEO・CTOとして注力している業務についてお話しください。

横山:CEOという立場なので、業務としては「この会社の経営に必要なことすべて」にはなります。少し前まで私はCEOではなくCOOとして事業の立ち上げにコミットしてきましたが、現在は各部門やBizDevのメンバーに事業成長を一通り任せられるようになってきたため、現場からは少し離れ、事業に対してよりレバレッジが効く業務に時間を割くようにしています。

なかでも直近は、未来を描き、それを事業の中長期的な戦略に落とし込むことに注力しています。特に、生成AI領域の進化は重要な鍵になると考えており、CTOの安田だけでなく私自身も具体のプロジェクトに参加しています。

あとは、やはり採用ですね。手前味噌ですが、今かなり面白い事業を、非常にいい環境で、素晴らしい仲間と共にできているので、その魅力をちゃんと伝えていきたいです。

安田:CTOとして私が取り組んでいるのは、テクノロジーを軸として経営を最適化することです。現在のAlgoageは、プロダクトマーケットフィットができており事業拡大しているフェーズです。企業のフェーズに応じてCTOがフォーカスする業務は変わるものですが、いまは中期の経営戦略の立案や開発組織の編成・拡大、プロダクト・技術の戦略立案・実行に注力しています。

また、大規模言語モデル(LLM)や生成AIなどの最新技術をプロダクトに取り込んで活かすための研究・開発にも投資しています。リサーチをして市場のニーズや技術進化の動向を把握したり、さまざまなプロダクトをPoC的に開発して技術的な検証をしたりといったことをやっています。これらの施策を進めるためにも、組織としてのスケーラビリティを担保するためにも優秀なメンバーが必要なので、現在は採用活動に最も力を入れています。

――横山さんと安田さんは、それぞれお互いの強みや特性がどのような点にあると思われていますか?

安田:横山はまず、人を惹き付ける力が強いと感じています。ものすごく頭が切れてロジカルシンキングが強いのに、実はいじられキャラなんです(笑)。人間的なバランスの良さがあります。事実として前職の上司をAlgoageで採用できたのですが、その人は転職の理由を「横山さんの熱意に惹かれたことが一番の理由」と言っていました。

また、良い意味で技術やプロダクトに対する期待値がかなり高いです。横山自身ももともとAI研究やアプリ開発をしてきたバックグラウンドがあるので、技術で社会をもっと良くしていきたい・よくできるはず、という思いが強いからでしょうね。逆に言えば横山から要求される水準も高いですし、チャレンジングな課題にぶつかる場面も多いですが、CTOとしてはかなりのやりがいがあります。

他にも、これはAlgoage社員全員の特徴でもありつつ特に横山が持っている強みですが、学習意欲や成長力が圧倒的です。いまのAlgoageは、事業のやり方をどんどん最適なものにアップデートしていかなければならないフェーズです。だからこそ、横山の強みが企業経営において明確に活きています。

横山勇輝

横山:安田は、すごくシンプルに言ってしまうと天才ですよね。物事の本質を見極めて、中長期的な将来に起きることを的中させてしまう力があります。私とは全く違うアプローチでなぜか答えにたどり着いてしまうので、「どうしてこんなことができるんだろう」と驚く瞬間が多々あります。

技術的に難しい挑戦をするときや大規模なプロジェクトを進めるときは、困難がつきものです。そんなときでも「安田が絶対に突破してくれる」と思えるので、大きな夢を描けます。お互いに補い合う関係ですよ。私が企業としての長期的な計画を立てたり現場を動かしたりしつつ、安田がみんなを率いて大変な状況を突破してくれる。CEO・CTOとして適切な分担ができていると思います。

それから、技術だけではなく事業についても深い理解があること。同じ目線で経営についての会話ができるのは、私としてはありがたいですし信頼しています。お互いに本音で心地良く話して、経営が進むという関係性ですね。

テクノロジー時代の「当たり前」を生み出す

――企業として掲げるミッションや事業ビジョン、バリューについてもお聞きします。ミッションは「テクノロジー時代の『当たり前』を生み出す」、事業ビジョンは「誰もが簡単に、最良の意思決定ができる世界」ですが、これらの根底にある考え方を教えてください。

横山:ミッションの「テクノロジー時代の『当たり前』を生み出す」について話すと、私たちの世界で、30年前にはまだインターネットが一般家庭に普及していなかったことが信じられないくらいに、テクノロジーは世の中を変えましたよね。これからの30年にも同じくらいのレベルの変化が起きると想定すると、人類の進歩はすさまじいです。

特にここ10年強は、スマートフォンクラウドコンピューティングの普及で、テックスタートアップが活躍する土壌が整ってきました。スマートフォンが登場によりあらゆる人が日常的にインターネットの世界に参加したことで、ネット上にサービスを公開すれば、巨大な市場にアクセスができるようになりました。また、クラウドコンピューティングが普及してサービスの立ち上げや起業のハードルも低くなり、学生が創業した会社が世界的に有名になるようなことも、夢物語ではなくなっています。

このように“テクノロジー時代”では、限られた人だけが大きな力を持っているのではなく、誰もが世の中を変えるチャンスを与えられています。そしてそのチャンスは、30年前にインターネットがなかった時代から今を眺めるような、もしかしたらそれ以上の急激な変化を世の中にもたらす、非常に大きなものです。そんなチャンスが目の前に広がっているならば、チャレンジしないのはもったいないですよね。今このような“テクノロジー時代”にいるからこそ、「誰もが使っているような、未来の当たり前になるサービスを作っていきたい」という思いをミッションに込めています。

ミッション・ビジョン・バリューとは別に、ゴールも設定しています。これは10年以内に達成したい定量目標で「売上1,000億円級の事業を創る」ことです。私たちDMMグループの企業が共通して持っている特徴でもあるのですが、社会に大きなインパクトを与えるためには、テクノロジーを活用して価値のあることをやっていくだけではなく、ビジネスとしても成功しなければ、その価値を広く社会に広げることは難しいと考えています。それをゴールに込めました。

安田:事業ビジョンの「誰もが簡単に、最良の意思決定ができる世界」についてもお話しすると、テクノロジーの進化の転換期になった「コンピューター」「インターネット」「スマートフォン」の登場によって、人間の意志決定が加速したと考えています。

まずは計算機としてコンピューターが登場して、意思決定のために必要だった複雑な計算を一瞬でできるようになりました。そして、先ほど横山が言ってくれたようにインターネットやスマートフォンの登場によって誰もがいつでも情報にアクセスできるようになり、さらに意志決定が楽になりました。

でも、あらゆる人が幸せになれるような満足度の高い意思決定をできているかというと、そうではありません。なぜかというと、意思決定はすごく知能的な行為なんですよね。正しい選択をすることは難しいですし、これまではその行為を助ける機械に限界があったので、意思決定を最適化しきれていませんでした。

これに対し、AIの進歩がこの状況を変える鍵を握っていると考えています。コンピューターの知能レベルが上がることによって、より良い意志決定ができるようになる。そこにチャンスがあるはずだというのが、事業ビジョンとして「人の意思決定」の領域に注力する理由です。

横山:これまでの技術進化でさまざまな情報が手に入るようになりましたが、情報があふれているからこそ、自分が納得のいく、良い意思決定をすることは逆に難しくなっていると感じます。

たとえば転職など、人生に関わる大きな意思決定をするときは、どんなに情報を調べても、自分に必要な情報のみ取捨選択したり、自分に合わせて適切に解釈したりできなければ、良い意思決定はできないですよね。実際に、私が転職を決意したときは「自分をちゃんと理解してくれている信頼できる人が、自分に寄り添ってアドバイスしてくれたこと」が重要だったと思います。

今は、「より良い意思決定をできるか」は、そんなアドバイスをしてくれる人がたまたま身近にいたかどうかで決まってしまいます。それがもし、AIにもできるようになったらどうでしょうか?

意思決定に困ったとき「誰もが」利用でき、いつでも手軽に「簡単に」相談できるAIコンシェルジュです。人がやっているように、相手に寄り添い、必要な情報を提供しながら、時には背中を押して、本人が納得いく意思決定に導くことがAIにもできれば、その人の人生を幸せにするような「最良の意思決定」を実現できます。そんな未来を私たちは実現したいと思い、「誰もが簡単に、最良の意思決定ができる世界」というビジョンを掲げています。

そして、直近LLMの領域で起きているブレークスルーは、「自然言語からユーザーを理解し、寄り添い、パーソナライズする」と言った、まさに「最良の意思決定」にとって核となる技術進化です。だからこそ、今この領域に取り組むことに強くチャンスを感じています。

――バリューの「全員、リーダー。」についても、教えてください。

「全員、リーダー。」のバリューに、5つの行動指針がひも付いています。

安田:Algoageでは現在、海外ユニコーンにも負けないスピードで事業が急速に成長しています。またミッション・ビジョンに向かっていくためには、今の事業だけでなく、どんどん新しく事業も立ち上げていくべきだと考えています。

急成長し、さまざまなチャンスにあふれるAlgoageだからこそ、チャンスを自ら能動的につかもうとするリーダーに全員がなることが大切ですし、そうやってチャレンジしていける人にとってAlgoageは最高の環境だと思います。事業を自ら推進し、事業と共に成長していける仲間を集める。全員が最大限活躍できる環境を作り、その活躍によってAlgoageがさらに成長する。そんな組織でありたいという思いを、バリューに込めています。

「DMMチャットブーストCV」は人の意思決定を支えるプロダクト

横山:「人間の意思決定」という観点でもう少し話すと、私は幼少期に人生を変えてくれた原体験があります。私がいまこの場所でこうして働けているのは、小学校4年生の頃に学習塾に行くことを決心したからだと、本気で思っているんですよ。

小学校の友だちがあるとき「横山君なら頭がいいから、うちの塾のAクラスに入れるよ」と言ってくれました。「そのクラスって塾のなかでどれくらいの順位なの?」と尋ねると、その友だちの1つ下のクラスだったんですよね。負けず嫌いなので当時の私はカチンときて、母親に「塾に行きたい」と頼み込みました。

でも、入塾時にテストを受けた結果、私は最下位のクラスからのスタートでした(笑)。今思えば、それが最初の大きな挫折経験でしたね。本当に悔しかったので、それをバネに必死に勉強しました。また「少しでも効率的に成績をあげられないか」と、自分の思考パターンを認識しハックしようとする癖がついたのも、この時からだったように思います。結果としてクラスはとんとん拍子で上がりましたし、その後もこの時に身につけた習慣に多々救われてきました。がんばれば報われる・やり方から考える、というこの成功体験があって、それをベースに成長意欲の強い私の人格が形成されたと思っています。

つまり、当時の友だちが悪気なく煽ってくれたことが、「塾に行く」という意思決定の背中を押し、そのたった一つの意思決定で私の人生は大きく変わりました。意思決定の支援をすることは、その人の人生を大きく変えるポテンシャルがあるという意味で、非常に価値あることだと考えています。

――「DMMチャットブーストCV」はまさに、人の“意思決定”を支えるプロダクトですよね。

「DMMチャットブーストCV」は、新規顧客をコンバージョン(CV)に導くことに特化したチャットボット型の広告サービスです。LINE上で動作するチャットボットが顧客を自動接客し、ユーザーの購買行動を後押しします。

横山:はい、「DMMチャットブーストCV」はさまざまな商材で、ユーザーの中にある不安や迷いをチャットの中で払拭し、モノの購入やサービス利用における意思決定の背中を押すプロダクトです。このプロダクトが扱う商材の一つである「学習塾」のコンバージョン(CV)で、人生が大きく変わった経験をした私としては、意思決定を支援するプロダクトとして個人的にも思い入れがありますね(笑)。

既存のWebマーケティング手法は、基本的に「全員に対して画一的な情報を見せるもの」という意味で「広く、浅い」体験をユーザーに提供します。一方、店頭に足を運べば店員が自分に合わせて接客をしてくれますが、対応できる人数は限られるので、リアルでの接客は「深いが、狭い」体験と言えます。そのいいとこ取りをして、「広いし、深い」接客体験を届けるのが、「DMMチャットブーストCV」です。

私たちは「DMMチャットブーストCV」を通じて、ユーザー個々人に向けて、パーソナライズされた情報をインタラクティブに見せるという手法を切り拓いています。ただ、まだまだ事業としては黎明期であり、これをテクノロジーでさらに良くしていくことが求められています。そのためのR&Dや新規事業開発に投資できる資金的な余裕や事業体制があり、かつ創業メンバーにもともとAIの技術の知見があることが、Algoageの強みになっていますね。

安田:「DMMチャットブーストCV」のビジネスを成功させるためには「ユーザーの納得感を高めて、背中を押すこと」に寄り添わなければなりません。Algoageはそのためのトライ&エラーを積み重ねてきたので、社内にノウハウがたまっているんですよ。これは他社には一朝一夕で真似できないと思いますし、今後AIなどを活用してプロダクトを高度化するうえでも役に立ってきます。

安田洋介

技術の進歩の本丸に挑める環境がAlgoageにはある

――最新技術の研究・開発を行うために、今後はどのような取り組みをしますか?

横山:CTO室やその配下の生成AI/LLM専任チームを立ち上げました。CTO室は、安田が担っている開発組織の拡大やプロダクト・技術施策の推進などの業務を複数名で担い、企業・事業の成長をより加速させることを目指しています。

また、LLMや生成AIなどの技術は、今後私たちの事業ビジョンを達成する上で重要な鍵になります。かつ、これは短期的な流行ではなく、インターネットの到来と同じくらいの長期的な影響をもたらすと考えています。だからこそ、自分たちで手を動かしたり情報のキャッチアップをしたりといった、技術的な投資を目的とした生成AI/LLM専任チームを立ち上げるべきだと考えました。

生成AI/LLM専任チームには、エンジニアだけではなく「DMMチャットブーストCV」のシナリオ制作部門など、全社からメンバーが参加しています。LLMの革命的なところは、従来の機械はエンジニアがプログラムでしか指示が出せなかったことに対し、自然言語での指示でも、AIがかなり柔軟に意図を理解し始めていることです。これによってエンジニアだけでなく、現場や業務を理解している非エンジニア職のメンバーも一緒になって、生成AI活用・探索を進めていくことが重要になってきます。

――さらに開発を加速するうえで、どのような職種やスキル、マインドのメンバーに参画してほしいですか?

安田:マインドとしては、やはりバリューや5つの行動指針にフィットする人が強いです。事業を自ら推進できる「リーダー」として行動指針に共感し、これを高いレベルで実践できる人が活躍している実感があります。

あとは事業目線で物事を考えられると同時に、技術を信じる気持ちも強く持った開発者にぜひ参画してほしいです。つまり、事業を成功させることを優先度高く考えつつも、技術やプロダクトの力で価値を出していくスタンスの人。自分がそれを実現していくんだと信じて業務に取り組める人に来てほしいです。

スキル面では、スピーディーにプロダクトをスクラップ&ビルドできる人は、いまのフェーズで特に必要としています。それから、生成AI/LLMなどのように、未知の技術の情報をキャッチアップして、アイデアを積極的に出せる人がフィットする環境です。

横山:職種としては、プロダクトマネージャーやUXデザイナー、ソフトウェアエンジニアなどが開発組織において特に必要です。さらに、生成AI/LLM活用という意味では、マーケティング系の職種で働いている方で、最新技術を用いて新しいマーケティング手法を生み出していきたい人にも来てほしいです。

――「いまのフェーズのAlgoageだからこそ経験できること」は何だと思われますか?

安田:描いている目標を実現するために、Algoageはこれからも急成長し続けます。スタートアップとしてどんどん変化していく環境のなかで価値を発揮するのは、それ自体が楽しいことだと思いますし、自分自身の成長にもつながります。

かつ、Algoageがスタートアップとしてのスピード・裁量を持ちつつ、DMMグループのリソースをレバレッジできる立場にあることは、他にはない明確な特長です。一般的なスタートアップでは資金不足が原因で、本来投資すべきことが制約されるケースがありますが、Algoageではそういったことがありません。余計なことを考えず、事業を伸ばすことだけに集中できる、なかなかない環境だと思います。

横山:生成AI/LLMによって、今後確実に世の中は変わっていくと思います。なかでも変化の度合い・影響範囲の大きさの観点から、「人の意思決定」の領域は本丸といえるのでは、と考えています。

Algoageはこれまでの事業で、人の意思決定に最も深く、広く関われる立場を築いてきました。まず、意思決定の背中を押すことに全力で投資できるビジネスモデルがあります。また、これまでの事業運営のなかで、さまざまな業界・商材において、人の心を動かすコミュニケーションに向き合ってきた知見・プロが集まっています。さらに経営陣も含め、AI開発への知見もあります。

人とAIが協働し、さまざまな意思決定の、“最良”を追求していける。そのための条件がこれだけ揃っている企業は他にないと思います。そしてまさに今、鍵となる生成AI/LLMの領域でブレークスルーが起こりつつあります。

事業ビジョンの「誰もが簡単に、最良の意思決定ができる世界」は、非常に大きなチャレンジではありますが、私たちが、今、やるべきことだと強く確信しています。生成AI/LLMの黎明期に、本丸の領域に本気で挑みたい人には、ぜひおすすめしたいです。